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設K日記    

建築士の日々の出来事

建物探訪 「日本平夢テラス」

2022 - 05/20 [Fri] - 15:14

標高300mの丘陵地の山頂に建つ360度の展望・回廊施設で、三保の松原や駿河湾の海岸線から富士山に伸びて行く景観を楽しめる観光施設となっています。

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法隆寺の夢殿をヒントに八角形の平面構成となっています。


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県産材のヒノキで表現された小屋組みが軒を大きく突き出し、鳥が大きく羽ばたいているようにも見え、シンボリックなデザインとなっています。
回廊床の受材も複雑に組まれた木組で構成され、ガラススクリーンの手摺が軽やかに回廊も建物と調和を図っています。


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展望回廊は電波塔をぐるっと囲むように、1周200mのパノラマ回廊となっていて、それぞれの場所で景色を楽しみながら回れます。


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この場所から左端に、今まで雲にかかっていた富士山が顔を出してくれ、見ることができました。


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内部は1階が日本平の歴史・文化の展示エリアとなっていて、中央の吹き抜かれた木階段から上の階へと導かれます。


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2階に上がると景色を楽しみながらくつろげるラウンジスペース、又その上の3階は展望スペースとなっていて、小屋裏の木組がダイナミックに目に飛び込んできます。


設計:㈱隈研吾建築都市設計事務所


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建物探訪 「東海館」

2022 - 05/13 [Fri] - 17:02


昭和3年に材木商稲葉安太郎氏により伊東温泉旅館として創業された建物で、平成13年に伊東市に寄付され文化施設となり一般公開されています。(伊東市指定有形文化財)

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伊東大川沿いに建つレトロな和風木造3階建ての建物で、客層が湯治客から団体客に変化するにしたがって増築されてきています。望楼も昭和24年に増築されています。


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正面玄関の唐破風が優雅で繁栄当時の風格ある姿を表現し、亀と鶴の懸魚彫刻も目を引きます。


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中庭を取り囲むように雁行した廊下を配し、各室の入口に小屋根を作り戸建て風の客室となっています。ところどころに様々な飾り窓があり、職人の技とこだわりを見ることができます。


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各階を評判の棟梁に分担させ腕を競わせた自慢の建物には、桧や黒檀・紫檀など高級な木材や形の変わった変木を随所に使い、伝統的な和風建築となっています。


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客室は床の間など全て違うデザインで、書院の欄間や障子の組子が繊細で、各部署の納まりも含め各職人の技術のレベルの高さに感激しました。


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二間続きの120畳もある大広間が3階にあり、毎晩行われていたと思われる宴会の雰囲気を人形が感じさせてくれます。


建物探訪 「静岡県富士山世界遺産センター」

2022 - 05/09 [Mon] - 17:15

5月の連休に伊豆方面に出かけた折に見学してきた建物を数回に分けて紹介します。

富士山世界遺産センターは浅間大社の南側、神田川の西川沿いに建つ建物で、富士山の自然、文化、歴史など情報の発信地となっています。

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逆富士型の展示棟をセンターにし北棟、西棟の3棟に分かれた部分を、ガラスカーテンウォールでつないでいます。


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エントランスには水盤を回り込んで入ることになります。
円錐状に広がりを持つ木格子がとても印象的です。ちなみにこの格子は8000ピースあり、すべてが形状が違い3次元でプレカットして組み上げています。


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3階まで吹き抜かれたエントランスホールから、螺旋状のスロープにより上部へと展示室に誘導され、富士山の登山道に見立てた映像をを見ながら5階まで登ります。(富士山登山を模擬体験)
2,3階途中にブリッジで西棟、北棟に繋がれた企画展示室などがあり、登山途中の休息場のような所ともなっています。


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エントランスホール奥にミュジアムショップ・カフェーコーナーがあります。


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3階の常設展示室には、富士山で生息している動植物を見ることができます。


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北棟3階の展望常設展示室からは吹抜けのエントランスホールが見渡せ、又、屋外展示で外にも出られるようになっています。
5階まで上がると展望ホールとなっていて、屋外テラスにも出入りが可能で晴れた日には富士山が目の前に見ることができます。


設計:㈱坂茂建築設計



国立西洋美術館

2020 - 03/06 [Fri] - 18:16

昨年用事で東京に出かけた折に見学した建物を2つ紹介します。

■国立西洋美術館

会館60周年記念「ル・コルビュジェ 絵画から建築へーピュリスムの時代」の展覧会が開催されていたので見て来ました。

この国立西洋美術館本館は20世紀建築の巨匠ル・コルビュジェが設計を手掛けたもので、2016年にユネスコ世界文化遺産の1つとして登録されています。この展覧会はコルビュジェ(本名シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ)が故郷を離れパリで「ピュリスム(純粋主義)」の運動を推進した時代に焦点を当て、絵画、建築、都市計画、出版、インテリアデザインなど多方面にわたり活動した時代を振り返る企画展となっていました。

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正面玄関側


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側面より

コルビュジェ建築の特徴であるピロティの柱の上に四角い箱が載っている建物で、外壁の緑がかった玉石洗い出しPCパネルが印象的です。


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エントランスより建物の中心のホールへ誘導されると、三角形のハイサイドの窓から自然光が差し込まれ、吹き抜かれた高い天井に圧倒させられます。1階は主に建築模型の展示で2階にコルビュジェ(ジャンヌレ)と友人たちの美術品約100点が展示されていました。


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スロープを歩きながら変わりゆく景色を見て上がってゆくと2階展示室が渦巻き状に配置され、この先に何があるのかワクワクする動線となっています。中から外へと広がる展示方法は将来増設可能なようにと考えられています。

コルビュジェの近代建築の5原則
1、ピロティー
2、屋上庭園
3、自由な平面
4、自由なファサード(立面)
5、水平連続窓
この5原則が居住者の生活を豊かにしています。
※国立西洋美術館には屋上庭園・水平連続窓はありませんが、コルビュジェの代表作サヴォワ邸でよく分かります。

「所長」

東京文化会館

2020 - 03/06 [Fri] - 18:11

■東京文化会館

国立西洋美術館の横にあるこの建物は、コルビジェの弟子である前川國男設計の代表作です。
1961年に造られた東京での初期の本格的なコンサートホールです。(日本建築学会作品賞を受賞)

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公園側から

公園内の景観に配慮され、軒の高さを控えた大庇の水平ラインと切り取られた開口部が印象的です。


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東京文化会館楽屋口側から

重厚感のある建物であるが、コンクリート打ち放しの庇や全ての柱型がRに処理されていて、とても柔らかな表情を醸し出しています。


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エントランスホール

床のタイルは枯葉をモチーフにした模様で、公園からそのまま引き込まれてくるような一体感を作り上げています。


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広々としたホワイエ

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内・外壁の石を打ち込んだPC版は国立西洋美術館と同様の素材を用いることによって2つの建物が同化しています。色彩も赤・青・黒と原色の洗練された色が効果的に使われ、内部空間を引き締めています。

2014年に改築・改修工事が行われリニューアルされました。

「所長」

秋葉区文化会館

2020 - 02/26 [Wed] - 12:13

■新潟市秋葉区文化会館(新居千秋設計)

この建物は複雑な梁や柱がからみあって、見る角度によって違う表情を持つ独特な建築となっています。
第29回村野藤吾賞の受賞作となっています。

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屋上には円形のスロープが繫がっていて、自由に上がれるようになっています。


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スラブ、壁のコンクリートにはダウンライトが同時打込みされて、ねじれた構造のコンクリート打ち放しの施工技術に感心させられました。


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ホール内部の壁天井も洞窟を思わせるコンクリート打ち放しで、とても印象的でした。


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外部に面した回廊


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エントランス部分


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複雑な壁、梁がこのように独特な空間を作り上げています。


「所長」


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ときどき所長も参加しています。
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